(3) 比熱比について
(3)の解答・解説
◆解答
- 4:イ.1より大きくなる
◆解説
- 比熱とは、物質の温まりやすさや冷めにくさを示す物理量である。
- 比熱が大きい=温まりにくく冷めにくい
- 比熱が小さい=温まりやすく冷めやすい
- 定圧比熱(Cp):圧力を一定に保った状態で、物質の温度を1K上昇させるのに必要な熱量
- 定容比熱(Cv):体積を一定に保った状態で、物質の温度を1K上昇させるのに必要な熱量
- 個体や液体の比熱:
圧力が変化しても体積の変化がわずかなため、定圧比熱と定容比熱はほぼ一定である。 - 気体の比熱:
温度が上昇すると体積が大きく変化する。この性質が、定圧比熱と定容比熱の間に差を生み出す。
- 比熱比 = Cp/Cv
- この値は常に1より大きくなる。
- 定圧比熱が定容比熱より大きくなる理由
- 定容条件:体積が一定なので、気体は膨張できず、外部に仕事をしない。加えられた熱は全て気体の内部エネルギーの上昇に使われる。
- 定圧条件:圧力が一定なので、気体は膨張し、ピストンを持ち上げる。これは外部に仕事をしているということであり、加えられた熱は、「内部エネルギー+外部への仕事」に使われる。
同じだけ内部エネルギーを上昇させようと思うと、外部への仕事量も考慮した熱量が必要なため、定圧比熱が大きくなる。

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